2023年12月11日月曜日

伊勢ギーク・フェア2023

なんと2年ぶりの投稿です(^^;
今年も昨年に引きつづき伊勢ギーク・フェアが昨日(12月10日)リアル開催されました。

私自身はこのところ電子工作からすっかり遠ざかってましたが、以前に集めた部品でVFDモジュールを使ったクリスマスクロックを出展し、ご希望の方に購入いただきました。
準備時間の都合で会場に詳しい資料が準備できませんでしたので、この場にて概要説明をさせていただきます。




VFDモジュール(GU280X16G-7002S)
Arduino Nano (互換ボード)
RTCモジュール(DS3231) と3つのスイッチを組み合わせてアルミケースに入れています。
























Arduinoのスケッチです。(利用時は拡張子をinoに書き換えてください)

動作の概要は以下の通りです。
・microUSB端子から電源供給すると時計表示されます。
 秒表示が00になるとトナカイとサンタの簡易アニメが表示されます。
 (起動直後と時刻設定直後の1回のみアニメ表示されません)
・ケース左側に3つのスイッチ、上からSW1(赤),SW2(黄),SW2(青)があります。
 SW1(赤)を押すと時刻設定モードに変わります。(アニメ表示中は反応しません)
 SW2(黄)で「時」、SW3(青)で「分」が1秒ごとに+1されます。(逆戻りはできません)
 「秒」は常に0に設定されます。
 時刻合わせ後SW1を押して、離すタイミングで元の時計モードに戻ります。

時刻合わせは上記SWによる方法のほか、PCから時刻設定ソフトで行う方法があります。
(以前単管時計用のソフトとして紹介したものと同じものですが、ダウンロード時にウイルス感染と誤判定される場合があったため再作成しました)
PCとVFD時計をUSBケーブルで接続して、PCの時刻情報を時計のRTCに送信します。
時刻設定ソフト画面例
DGclock_TimeSet_101.zip
設定手順は解凍後に"readme.txt"をご参照ください。




クリスマスクロックは少量ですが在庫があります。
実験材料としてご興味のある方は本ブログの連絡フォームでご連絡いただければお譲りすることができます。(頒布価格¥3,000 送料別)
プログラムを書き換えれば別の用途でご利用いただくこともできます。
また、使用しているVFDモジュールのみに関しても在庫がありますのでご興味のある方はご連絡ください。

2021年12月19日日曜日

伊勢ギーク・フェア2021

一年ぶりの書き込みです(^^;

毎年この時期に開催の伊勢ギーク・フェア、昨年に引き続き今年もオンライン開催になります。

https://igfaire2021.office-kuma.com/

私もオンライン参加ということでサイトを準備しました。1年ぶりの書き込みでもわかるように今年は電子工作の活動があまりできていないので「VFDふぁん」サイトは2020年版のアップデートです。VFD単管時計のガラスケース仕様を紹介しています。


VFD単管時計(Ver.3) ガラスケース仕様を10台程度製作しましたので販売可能です。ご希望の方は画面右下の「連絡フォーム」からお問い合わせください。
伊勢ギーク・フェアは終了しましたが、まだ少し在庫がありますので、ご希望があれば販売可能です。(2022年1月末まで)
・価格6,000円(送料別)
・ガラスケース付属(ご希望あればアクリルケース追加)
・USBケーブル付き(電源アダプタは付属しません)
・三重県伊勢市近郊は手渡し可能です。

これだけでは少々寂しいので今年は「DIYふぁん」サイトも準備しました。主な内容は2020年秋のDIYによる作業部屋作りやその後の木工作品などです。最近は電子工作よりも木工の時間が増えました。こちらもよろしければ覗いてみてください。


2020年12月18日金曜日

伊勢ギーク・フェア2020

毎年この時期に開催の伊勢ギーク・フェア、今年はオンライン開催になります。

https://igfaire2020.office-kuma.com/

私もオンライン参加ということで急遽サイトを準備しました。(といってもほとんどこのブログからの情報ですが・・・) よろしければ覗いてみてください。






VFD単管時計(Ver.3) の展示販売はできませんが、10台程度製作しましたので販売可能です。ご希望の方は画面右下の「連絡フォーム」からお問い合わせください。
・USBケーブル付き、電源アダプタは付属しません。
・三重県伊勢市近郊は手渡し可能です。
 発送、支払方法はメールにてご相談。
 代金後払い、Amazonギフト券でも結構です。

伊勢ギーク・フェア2020オンライン開催は無事終了しました。
展示サイトは記念にしばらく残されるとのことです。
なお、VFD単管時計のほか本ブログで使用のVFDモジュールなど少し手持ちもありますので、ご興味のある方は連絡フォームからお問い合わせください。

2020年6月22日月曜日

VFD単管時計Ver.3

VFD単管時計VF1905の改訂版(Ver.3)を製作しました。
改訂版といっても極小変更で、実質的にはほとんど変わっていません。


VFDボードは従来通りです。
VFDボード(VF1905)接続図

制御ボードに電源ヒューズF1追加とUSBシリアル変換ボード接続端子のNo.5ピンにGNDとのジャンパーJ1を追加しています。それ以外は従来通りです。
電源&制御用マイコンボード (VF1905C)接続図

Ver2との外観の差はほとんどありませんが、裏側にF1とJ1が見えるのがVer3です。

プログラム書き換えなどの際に接続するUSBシリアル変換ボードはGY232V2(FT232RL使用)のピン配置に合わせていますが、J1をショートすることでHW-728(CH340E使用)にも対応できます。(Ver2でも利用できましたが、GNDピンの追加が必要でした)

制御プログラム、使用方法などはVer2と同じですので、詳細はそちらをご参照ください。

何台か製作はしたのですが、今年はコロナの影響でイベントが軒並み中止となっており頒布の機会があるかどうか微妙です。ご希望の方にお譲りできる方法がないか考え中です。

2020年1月14日火曜日

重要:VFD単管時計のプログラム修正(お詫び)

2020年、新年の挨拶が遅れましたが本年もよろしくお願いします。

新年早々申し訳ありませんが、昨年伊勢ギークフェアなどでお買い上げをいただいたVFD単管時計Ver.2の制御プログラムに重大なバグのあることがわかりました。

時計は電源を切っても次にONすると現在時刻が表示される仕様ですが、新年以降は電源を入れるたびに0:00に戻ってしまいます
その後時刻合わせをすれば、電源を切るまで正常動作しますが、電源を切ると上記の状態を繰り返します。

プログラムは、電源ON時にRTC(リアルタイムクロック)の年データを確認し、その値が0の時(RTCにデータがない時)は2020年1月1日0:00を再設定する動作になっています。通常はRTCにデータが存在するためこの再設定はされませんが、年データの判定部分にプログラムミスがあり2020年以降で常に再設定してしまい0:00からのスタートになっています。(この症状の場合はRTCのバックアップ電池切れではありません)

修正プログラムを掲載いたします。
VF1905B_DGclock02_200113.txt (使用時は拡張子をinoに変更してください)

プログラムの書き換えにはArduinoIDEをインストールしたPCとUSBシリアル変換ボードが必要になります。(ボードの種類はArduinoUnoを選択してください)

USBシリアル変換ボード接続例
GY232V2(FT232RL)
CH340E使用ボード例
写真左のGY232V2(伊勢ギークフェアで頒布のボード)は時計制御ボードの6ピンにそのまま接続できます。写真右のCH340E使用ボード例の場合は1ピンずらしてGNDピンを追加する必要があります。その他の変換ボードも使用可能ですが、各ボードの仕様をご確認の上接続をお願いします。信号電圧は5Vです。

プログラム書き換え後はVFD時計の時刻設定をしてください。
PCとVFD時計を接続した状態で簡単に時刻設定ができるPCソフトを準備しました。
DGclock_TimeSet_100.zip
時刻設定ソフト画面例
設定手順は解凍後に"readme.txt"をご参照ください。

お手元に書き換え環境がない場合や、ご不明な点などがございましたら、お手数ですが vfd-fun@post.nifty.jpまでご連絡ください。お手元のVFD単管時計が正常に動作するまで誠意をもって対応させていただきます。

ご迷惑をおかけし誠に申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

2019年9月22日日曜日

VFD単管時計Ver.2(10/19,1/14情報追記)

Maker Faire Kyoto 2019 で紹介のVFD単管時計VF1904の改訂版(Ver.2)VF1905を製作しました。
9/22伊勢市内某所で行われた中学校の「還暦同窓会」で一般初公開しました(^_^)


外観や基本機能は旧版とほぼ同じですが、以下の変更をして機能アップしています。
・マイコンとのポート接続を見直し
 (旧版ではあまり深く考えずにポート接続していましたので見直しました)
  シリアルポートからのマイコンとの通信が可能(PCからの時刻合わせなど)
  アナログポートから輝度調整が可能
・CdSの追加で外光に応じた輝度調整機能を追加

VFDボード(VF1905)接続図

フィラメント電圧の調整用抵抗を制御ボードからVFDボード側に移動しました。
フィラメント電源はF1,F2の5V反転入力を使い左右輝度傾斜を抑えます。
各VFDのグリッド端子に抵抗パターンを追加し、輝度調整ができるようにしました。
(通常はジャンパーショートで使用し、必要時に抵抗で調整します)

電源&制御用マイコンボード (VF1905B)接続図

microUSBコネクタ横の旧版では孔のあったところにCdSを追加しました。
CdSがRTCモジュールのLEDの光の影響を受けてしまうため、LEDの電流制限抵抗を交換してLED輝度を下げています。(これもあまり深く考えていませんでした・・・)

  

2019/09/22公開時の制御プログラム:VF1905B_DGclock02_190922.txt
2020/01/14追記バグ修正プログラム:VF1905B_DGclock02_200113.txt
 注:旧版VF1904には内部接続が異なるため使用できません。

本プログラムの動作:(①②は旧版VF1904と同様です)
microUSBコネクタにDC5Vを供給すると時分表示モードでスタートします。
SW3を押して離すと①時分表示モード②分秒表示モードが切り替わります。
①時分表示モード
 SW2を押すと「時」が1づつ増加します。
 SW1を押すと「分」が1づつ増加します。
 (表示の減少はできません)
②分秒表示モード
 SW2を押すと「分」が1づつ増加します。
 SW1を押している間「秒」が0になり、離すとカウントを開始します。
 秒が30秒を超えていると分が+1されます。
 誤差が±30秒以内であればSW1のみで時刻合わせができます。
③CdSで周囲の明るさを感知しVFD輝度を調整します。
④シリアルポートからRTCカレンダー時刻設定ができます。
  データ送信フォーマット(BCDコード) 通信速度38400bps
  99h(ヘッダ) YYh(年) MMh(月) DDh(日) WWh(曜) HHh(時) MMh(分) SSh(秒)
  時刻設定ソフト:DGclock_TimeSet_100.zip (2020/01/14追記)
        
※電源を切っても時刻情報はRTCモジュールのボタン電池で保持されます。
 電源ON時に時刻が大きく変わる場合はボタン電池CR2032を交換してください。


プリント基板は部品がむき出しのため長期使用でのホコリが気になってましたが、100均でちょうどよいサイズのケースを見つけました。(クリアキューブ70
頒布時のパッケージ(紙箱)とほぼ同じサイズです。
サイズは見事にピッタリなのですが電源用microUSBケーブルを差し込むと入りません。
ということで、ケースのケーブル部分を切削加工しました。


少し手間はかかりますが、結構いい感じに仕上がりました。
今後イベントなどで頒布の機会があれば、できればこのケースも準備したいと思います。

(順次情報追加予定です)

2019年5月8日水曜日

VFD単管時計 のフィラメント電源

先週末の Maker Faire Kyoto 2019 では、Ichigo Project チーム伊勢 の展示にも多くの方にお越しいただきありがとうございました。といっても、私は1日目は田植えで2日目昼以降のみの参加でした。(しかもほとんど展示場所にいないという・・・)


おかげさまでVFD単管時計も準備した10台を完売しました。多くの方に興味を持っていただき本当にありがとうございました。
jig.jp代表の福野さんにも購入いただき、早速IchigoJamのディスプレイとしていろいろ試していただいています。https://fukuno.jig.jp/2479

今回のVFD単管時計、構想は以前からあったのですが結局準備を始めたのが4月半ばになってしまい、突貫工事で何とか間に合ったというところでした。
Kyotoまでに形にするのが精一杯でしたので、ここで改めてVFD単管時計の動作条件についての確認をしたいと思います。。。(^_^;)

まずは蛍光表示管の動作原理からおさらい。
下図はノリタケ伊勢電子(旧伊勢電子工業)のHPから引用させていただきました。

蛍光表示管の動作原理

真空中でカソードから放出された電子がグリッドとアノードのプラス電位で加速されアノード上の蛍光体が光ります。カソード(フィラメント)は、細いタングステンの芯線に電子の出やすい材料がコートされており、これに電流を流し高温にすることで熱電子が放出されます。フィラメントをDC電源で使うと場所による電位差により明るさの差が出るので、フィラメントにはAC電源を使うのが一般的です。(参考情報)

今回販売のVFD時計では4本のVFDのフィラメントを直列につないでDC電源で使用しています。フィラメント電源はVcc(5V)を抵抗(R2,3)で約3.1V(規格値0.78Vx4)に調整しています。原理的にはVFD4(前から見て左端)が明るくなりますが、実用上の問題はないと判断しました。(アノード電圧は約27V、グリッド電圧は約23Vになっています)

回路図をよく見ると、F1,F2という端子があります。これは制御ボード側からフィラメント専用の電源を供給できるように準備した端子です。販売品の仕様から少し改造をして、この端子を使った動作実験をしてみました。

R2,R3削除 J5,J4ショート
R3,R5に抵抗12Ω追加
VFDボードはR2,R3を取り外し、J5,J4をショートしてフィラメントをF1,F2端子に接続。制御ボードはR3,R5に抵抗12Ωを追加してF1,F2から電源が供給できるように変更。
これにより、モータードライバから出力された+5Vの反転出力が抵抗で電圧調整されてフィラメント電源になります。
変更後のF1,F2端子とGND間のオシロ波形です。


F1,F2端子間のオシロ波形です。


これでプラス側とGND側が左右で反転するフィラメント電源になります。
VFD個々の輝度差もあり見た目は大きく変わりませんが、原理的に左右輝度差のない使いかたになり、気持ち的にはスッキリします。今後のVFD単管時計はこの方式を標準にしようかと思っています。

VFDボードは今回の制御ボードと切り離して、別のホストから制御することもできます。今回のようなフィラメント電源が準備できない場合は、Vccからのフィラメント駆動も手軽で便利な方法ですので、その時の状況により使い分ければよいかと思います。

以上製作者の自己満足の世界とも言えますが、ご参考まで。